Category: クリエイト・スペース SEED

SEEDな時間

フレッシュリーブス地下一階の「SEED」。 http://aobaland.com/seed/

約15年ほど前のフレッシュリーブスオープン年に、ビルを通した社会貢献事業として利益無視の貸ライブハウスとして昨年末まで営業して参りました。

当時の松山は、各種表現者が表現する場所があまりなく、あっても高額のため若者にとっては度々借りることが難しいという背景がありました。

人前で発表する機会が多いことで、チームの結束が高まったり、観客からのフィードバックにより自分たちが気づいていなかったことに気づけるチャンスが増えるなど、アマチュアの育成のために「場」は必要不可欠なものです。

そこで防音のきいた箱で、照明器具やPA装置、各種楽器を装備し、60名くらいの客席を自由にアレンジでき、音楽ライブ、映画の自主上映会、お芝居、落語、結婚式、ダンス、会議等々のイベントに使っていただければ、松山のアマチュアレベル向上に貢献できるのでは? と考えたわけでした。

それからというもの、毎週末や平日も含めて、本当にいろんな方々に利用していただきましたが、今では松山市内にもいろんな発表ができる場所ができました。

一定の貢献はできたのでは?との思いと、私自身の負担軽減も含めて昨年末にこの事業を終了した次第です。

 

さて、ではこの後SEEDをどうするか?

 

ちと考えてみました。

 

いまさら同じような商売をする方を探しても、ここまで箱の選択肢が増えては経営できる環境下にはないでしょう。

しかし、現実には自前の防音なり、設備の整った箱を必要としている団体等はいるわけで、自前の箱も持ちたいと考えていたりという話はいくつも聞いておりました。

しかし、一団体でのみ、家賃や光熱費を支払いながら運営することは現実的ではありません。

そこで考えてみたのが、

たとえば4団体(個人含む)でSEEDを共有できるシステムがあったとします。

家賃や光熱費の合計が200,000円/月だったとすれば、4団体で割れば、1団体あたり50,000円/月を支払う。 そして利用時間も1か月の1/4、約1週間ある。

同時期に10団体集まったとすれば、20,000円/月ということになるのですが、多すぎると諸問題も多くなりそうですので、4~5団体からの想定です。

 

そうすれば約22坪の広さがあり、各種設備や装置、防音完備、楽器やプロジェクターとスクリーン完備のハウスを50,000円/月くらいで借りることができ、約1週間、昼も夜も、土・日も利用できるということになります。

1か月間毎日使い続けられる団体はそうはないはずですので、このくらいの日数が使えればいろんなことができるのではないでしょうか?

そしてこれは、借りる側から見ればかなり格安な、というかありえないくらいの条件になるのではないでしょうか?

もちろん各自が主催するイベントでいくら稼いでも、使用料金は変わらないということなのですから。

貸す側にとりましても、家賃を支払っていただければ文句はないお話です。 (仕組みの知恵はいりますが・・)

 

なんとなくそんなことを考えて、早速何人かの友人知人に持ちかけてみました。

反応はかなりあります。

もうすこし時間をかけて整備してみたいと思います。

 

みなさまの周りでも、自分たちの活動の拠点となる練習の場、発表の場、イベントの場、コミュニケーションの場、交流の場等をお探しの方がいらっしゃいましたらご紹介くださいませ。(シェアできる良識のある方ですよ・笑)

 

何か新しい仕組みが生まれるのではないかと感じています。

お金もかけず、あるものを利用し、知恵を使い、そして思いやりを持ち合わせていれば、叶うことはいっぱいあるのではないでしょうか?

 

松山が少しでも楽しくなるようなことをこれからも仕掛けて参ります。

それがフレッシュリーブスの役割の一つだと決めていますから。

 

ご意見、文句、なんでもおっしゃってくださいまし。

勉強になりますので・・  よろしくお願いいたします。。

 

スタジオ案内


s-1

a b c
A.ステージより
入口方面を撮影
B.ステージより
サイド観客席
C.フロアより
ステージを撮影
d e f1
D.バリアフリーのWC E.サイド下部観客席より
ステージを撮影
F.上部観客席より
ステージを撮影

その他機材写真


pa-1 pa-2 pa-3
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本当のプレゼント

27日(土)は、14年間続けて参りましたseed  http://aobaland.com/seed/の最後のライブでありました。

常連のサウンドガーデンさん主催による、お店に出入りしているお客さんや生徒さんその他もろもろのバンドライブをみんなで楽しもうとする企画で、もうかれこれ続いている年末のイベントであります。

このサウンドガーデンの相原社長はまだ三十代ですが、自分のビジョンを若いうちから持ち続け、修行しながら自己実現にこぎつけた人でもありました。

手探りの挑戦を続けながら、ライブ会場としてこのseedを利用されてきたのですが、私からの容赦ない「seedのルール」「社会のルール」などを、毎回のごとく説教されてきたわけで、ふつうであればそそくさと逃げ出し、ここには来なくなるのが当たり前だと思うのに、彼とスタッフ、そしてミュージシャンたちは何ともけなげにその壁を乗り越え続けてきたのでありました。

ビルの周りの人々に対する迷惑行為に対して、私のカミナリは尋常ではありませんのでそれはもう本当に恐ろしかったと思います。 しかし私を単に忌み嫌うのではなく、その言葉の中に自分たちの知らない常識があることや、自分の良心に照らし合わせた場合に合点がいくことを見出していったのです。

その学ぼうという真剣なまなざしはとても印象に残っています。

そしてそれは当然のごとく成果として現れ、最終的に私が不在でもあたかも私がいるかのような環境が保たれるほどに成長していくのでありました。

一般的にライブハウスと周辺環境というものは、汚らしいあんちゃん達がうんこ座りしたりしながらたむろし、飲食物を散らかし、タバコも捨て放題、ところ構わず大声でわめきちらし、周りのことなどお構いなし・・   もしくはそれに準じる環境というのが一つのイメージですが、それをやられてしまいますと、フレッシュリーブスという複合ビルは台無しとなり、恐らく入居者さんは出て行かれることを選択されると思いますし、近隣の住民からもすさまじいバッシングを浴びるはずです。

しかし、seedでは当初何回かそのような失敗を体験した後、私からの強烈なフィードバックによる反省と改善を繰り返し、ほとんどそのようなことはなくなっていたのでした。

そんなことは当たり前のように思われると思いますが、百人近い老若男女が集まって盛り上がるわけですからそれ相応のトラブルが予想される中、できる限り周りに迷惑をかけないシステムとスタッフ行動を実現することは並大抵のことではありません。

それが、私抜きでも彼らはその環境を維持し続けました。

これはこの場所をもう貸してくれなくなったら困るから・・ というような短絡的なものではなく、まさに人間としての「格」に気づいたからに他ならないだろうと推察するのです。

自分の表現したいことはするけれども、だからと言ってその周りの人々に迷惑をかけてよいわけはない。

そんな自分たちの「人格」に対する、自らの「尊重」であったのだと思います。

 

この日も最後まで丁寧に環境を作り続けてくれました。

最後まで素晴らしい人たちでした。

 

支払いの後のお別れの時に彼が言います。

「seedは最後ですが、また社長のところに来ていいですか?」

恐る恐る聞いてきます。

私はびっくりして、「あたりまえや、形を変えるのはseedで、我々の付き合いは変わらへんで」と答えます。

あれほど厳しく接するときもあったのに、また私に会いたいと言ってくれる。

お客さんという付き合い以上の関係に育っていたことに感謝します。

 

また彼は、seedが今夜で最後だとミュージシャンに伝えたところ、泣き出してしまったメンバーがいたことも教えてくれました。

そして、

最後の見送りの時には、なんと彼まで泣き出してしまいました。

 

彼の背中をさすりながら、「大丈夫、サウンドガーデンはドンドン成長するよ」と声をかけるのが精いっぱいでした。

がむしゃらに、精いっぱいいろんなものに喰らいついてきた彼のここまでの年月が伝わってきました。

若者が失敗の中から、改善にチャレンジしながら成長する姿。

いつ見ても美しいものです。

これからも見守っていきたいと思います。

ありがとうございました、 サウンドガーデンさん。

ご発展を心より祈念申し上げます。

http://sgschool.jp/

 

 

そして、この日は同時にフレッシュリーブス http://www.aobaland.com/tenant/index.html の忘年会でもあります。

いつものブルーマーブルで、フレッシュリーブス入居者様をご招待し、大家のおごりで親睦を深めます。(笑)

私が求め続けてきた、意識し続けてきた、江戸時代の長屋のようなコミュニティーを、町の真ん中のコンクリートの縦長ビルで実現すること。

この日の夜も、おいしい料理と飲み物と会話で楽しんだ後、恒例となった一人一人の自己紹介タイムで全員が聞く耳をもって聞き、そして反応するアクションを垣間見ながら、15年でここまでこれたことを心の底から喜びました。

一人一人の人生が伝わってくるほど、聞く環境が整い、心が整い、空気が整っていたのだと思います。

だって本当に年齢差30歳以上の、大家族のような食卓でしたから・・・

 

大家冥利に尽きます。

 

この方々がいてくれるおかげ様だと思っています。

満室のフレッシュリーブの入居者さんの、来年のご活躍を心より祈念し、今年一年の御礼とさせていただきます。

みなさま、よいお年をお迎えくださいませ。

来年も楽しくやりましょう!!

ありがとうございました。

 

 

 

seed(たね)蒔きのあとに ・・

昨夜は久しぶりに「seed」 http://aobaland.com/seed/ のPA室に座り、音響と照明のお仕事をさせていただきました。

松山の「シェアライフデザイン」 https://www.facebook.com/sharelifedesign の山本君がseedを気に入ってくれ、87会松山支部でのイベントで使用したいとのことでしたのでボランティアでお手伝いさせていただいた次第。

「87会」 https://www.facebook.com/87nenkai という87年に生まれた世代を中心に前後2年を含めた集まりで、日本最大級同世代コミュニティー ~同世代で日本を元気に~ をうたい文句にしています。

何かと集まって話したり、飲んだりしていますと、自然になにがしかのモーションにつながったりするものですので、そのあたりから少しずつ輪を広げていこうということなのでしょう。

現在27歳前後という、私の息子娘世代が40名弱集まり、seedのおきてに従い、自らがその企画、準備、運営に駆け回っておりました。

この日はシートを敷いて立食パーティー形式なのですが、それだけではよその会場でもできます。

seedの取柄は音響設備でもありますので、主催者は自分たち世代と共にあった音楽CDを用意して、プログラムに合わせて大音量で楽しみ、大合唱していたわけです。

PA室で操作しながらその様子を楽しんでおりましたが、それぞれの時代に歌われた歌というものは、いつまでも心に残るものなんだなあと実感した次第。

私にもそれなりの音楽は残っておりますが、この時代の若者の音楽を知る機会にもなりました。

肩を組んで、手をつないで合唱している姿はとてもいいものでした。

ついつい私もサービス精神で照明に力を入れてしまいました。(笑)

気に入っていただけたかどうかは怪しいところですが、CDの音楽ライブとしては別格だったと思います。。

 

スタッフ諸君は最後まで私との約束を守り、後片付けまで心を配り、初めてseedを使ったとは思えぬほどの状態で返してくれました。

ひとりひとりとても個性的で、そして活動的なこの集団は、きっとこれからも大きな役割を果たしていくことでしょう。 これからの活動も楽しみにしています。

ありがとうございました。

 

思えばこのseedで14年間、様々な活動家、表現者さんたちと共に過ごさせていただきました。

当時ほとんど気軽に表現する場所がなかった松山で、その一角を担えればとの思いから始めたseed。

音楽ライブは言うに及ばず、映画の自主上映、芝居にダンス、結婚式もありました。 真打落語家の公演も10年続き、それはそれは当初の想像以上の出会いと感動をいただきました。

 

そしてそれからの14年の間に様々な居場所も増え、松山という街も変わってきたと思います。

seedの役割もそろそろお終いにしたいと思います。

来週末の常連さんのライブを最後に、一旦幕を下ろします。

来年よりこの場所と設備を使って、新たな試みに挑戦する人を募集していこうと思います。

私は一切のかかわりをやめて、一テナントとして募集したいと思います。

もっとも特殊なビルですので、誰にでも何にでもお貸しすることはできませんが、フレッシュリーブスの理念を大切にしてくださる方がいらっしゃいましたらどうぞご紹介くださいますようお願いを申し上げます。

 

 

何にでも興味を持ち、なんでもやってきた私でありますが、いつまでもすべてをやり続けることはできません。

そんな、実は当たり前のことを、少しずつ理解することができ始めたのだとも思います。

体験したい、挑戦したい次なる人へのバトンタッチが、来年からの役割だと感じています。

自分自身の整理整頓もかねて。

 

そして、 私自身の最後のビジョン実現のために、選択と集中へと舵を切っていこうと思います。

 

手に入れたり、 創ったり、 壊したり、 手放したり ・・

そんなことを繰り返しながら、 本当に自分がほしかったもの、 創りたかったものへと近づいていくのでしょうか?

いえ、

たぶんそのすべてが育っていくのだと思います。

そして最後に、その育った姿こそが、 この世での 「わたし」 というものだろうと思います。

 

まだまだ私は続きます。

 

最後まで。

 

その日が来るまで、 私はわたしを育てていきたいと思います。