程よい時間になり、全員自然体で、乗り終えたポニーのお世話にかかります。
乗る前と同じように、感謝をこめてていねいにポニーと関わる姿はやはり美しいものでした。
さあ、いよいよこの日の宿舎に移動です。 そこではおいしいご飯が待ってるはず・・ これだけ動くとおなかもすくでしょう。。
マイクロバスで移動した宿舎は、美歎(みたに)牧場の中の古民家。 いつもの宿舎はイベントで詰まっていたため、こちらの施設になったようですが、ここも立派なものです。
味わいのある落ち着いた建物の中で、食事係を受け持ったカウンセラーが早くから準備をしてくれていた訳で、おいしそうなごちそうが鍋の中に出来上がっていました。
子どもたちは自分で自分の食事を用意し、全員でいただきます!
その前に私とチョロは、本日私がお世話になる宿泊施設、「風のうち」(古民家)へと移動します。 もちろん途中でお酒なんぞ仕入れながら・・
そこは一体どこまでいくんぞな? っていうくらい外れた限界集落の中の一軒でした。
それは懐かしいというか、子ども時代はそんなところで生活してたりしていたので、その当時に返ったかのような錯覚に陥るおうちでした。
木枠と薄いガラスでつくられた、そのまんまの扉を開ければ歴史の色づいた土間が広がり、そのまま和室のつづき間へと繋がっています。
その奥には、こたつといろりの部屋があり、こたつの上には本日の夕食が所狭しと並べられています。
ここまで案内して下さり、そしてお料理も用意してくださったこの家の主は、なんと、ハーモニィカレッジのOBでもあります。 しかも、モンペの似合ううら若き女性であります。
なんと自然体で溶け込んでいることか? これはもはやこの日の会話に不自由はしないなあ、などと考えながら乾杯です。
本当に自然のままといっていい素直な食材を、素直なままに味付けした料理を楽しませていただきながら、自然と会話も弾んでいきます。
ここの主である彼女のキャンプネームは・・ 、 「ゴルゴ」 。
なんでやねん?ですが、ゴルゴです。
ゴルゴもまたハーモニィカレッジ創設者のひろさんの影響を受け継いだ一人であり、その理念の中の一部を自分なりに実践活動として生きていく道を選ばれた方でした。
この「風のうち」を拠点に集落の人々や、ハーモニィカレッジの若者たち、そしてそれ以外から訪れる旅人が、自然な姿で滞在し、交流し、癒し合い、交感できればということで、農業生活を営みながら、ポニー活動のボランティアまでこなされています。 そして、なんとこの二階はシェアハウスとしても機能しており、数名の方が暮らしたり、週末の滞在に利用されてもいました。 なんと田舎の先進地であることか・・
そんなお話をしておりましたら、 やってこられました。 ハーモニィカレッジの理事長シュート。
この時初めてお目にかかったのですが、なんとさわやかな青年でしょう? チョロもさわやかですが、また一味違うさわやかさで私の心に風を吹かせます。
これからの展開は、わたしを知る人の想像通り、もはや初対面とか、始めてきた場所とか、なんにも関係なくなり、ただそこにいる目の前の素晴らしき人々と共に飲んで喋り、聞いては飲んで、食っては喋り、飲んでは聞いてを延々と・・・
しかし、まさにこの時実感したのです。
あぁ、 本気でシュートもチョロもゴルゴも、ひろさんの志、理念にほれ込んでいる、そしてその志をもはや自分の事として自然体で受け入れている。 だから人の言葉としてではなく、自分の言葉として、この活動を熱く語れるし、行動し続けられる。
もういないはずのひろさんが、彼らと共にいるというか、彼らがひろさんに見えてくるというか、いや、それだけではなく、失礼な表現かもしれませんが、私自身がひろさんのような、そんな夢とも幻とも思えるような時間を過ごさせていただきました。
途中で本当にひろさんと一緒に飲んでいるような気持ちになったものですから、私の方から「ひろさんに乾杯」と全員でコップを重ね合わせていただきましたが、会いたかったひろさんに、彼らを通して会えたような気持ちになったことだけは事実です。
ひろさん亡き後、寂しい時や、辛い時や悲しい時もあったはずの、本当に頑張ってきた彼らのことを気遣うために、ひろさんが私の身体を使って彼らにお礼と感謝を伝えに来たのかなあ・・
そんなことまで少し感じてしまう、素敵な夜でした ・・・ 。
ふっと我に返り気がつけば ・・・ オ~マイガッ!
1:30ではあ~りませんか!
全員で「ギャー」「オー」と言ったのは、 本当です。
夢のような時間でした。 ありがとうございました。
ひろさん、そして皆さん。
風のうち ・・ 1泊2食 3000円 素泊まり1500円
680-0407 鳥取県八頭郡八頭町志子部225
ゴルゴ(小林浩子) 080-3006-8165