今年の3月末に、あいあいキャンプスタッフを卒業し、県外に就職した元メンバーから定期便のようなメールが、また届きました。
本ブログの読者には若い人たちもいるので、このやり取りは参考になるかもしれないなぁ・・ ということで、ご紹介。
小売業の上場企業に就職して、最近まで新人研修を積み重ねていたこの元メンバーは、次にどんなハードルを迎えたのか?
覗いてみましょう。。
元メンバー ○○ ⇒ 私(キャンプネーム・マージン)
『おはようございます!
おひさしぶりの○○です!
二ヶ月ちょっとの研修が終わり、15日に部門の配属発表がありました!
私は活気のある売り場でバリバリと働きたかったのですが、なったのは 服飾・履き物 という部門でした。
衣料、身の回りの部門は静かな売り場なのです。。
今までの私は、「こんなことしたくて就職したんじゃない!」 という人をみると、「あなたが言ってる こんなこと がまずできなくて、なにができるんだよ!」って思っていました。
でも今はなんとなくそういうひとの気持ちがわかります。。><
だめですね!働けるだけで幸せですのに。
私はやりもしないうちから割り振られた部門に不満を抱いてます。
だめです、ほんとに。。
わかってても気持ちがついてこないんです。。
なんというか、食品関連の売り場であれば、期待されてるな、がんばろう! って思えるんですが、衣料関連の売り場では期待もなにもない気がして。
というわけで、○○はこの頃気持ちが落ちてます。。
なんて!忙しいマージンに弱音を吐いてみたり!
ダメなのはわかってるんですがね!
マージンには明け透けに言いたくて。
こんな最近を過ごしてます!
○○は元気です(*^^*)
長々と失礼しました!>< 』
いっぱしの社会人が見れば、一笑に付しておしまい・・ というところかもしれませんが、まあ19歳という元メンバーのお年ごろを考えれば、過去の自分を振り返っても笑える資格はないものですから、返信させていただきました。
私(マージン) ⇒ 元メンバー ○○
『ったく、しょーがねーなぁー。 ○○子ちゃん。。
まあ小娘だからいいけどよー。
会社というところは生き残っていくためにも、人材を育て上げなければそれが難しくなる。
そのためにはまだ苦手なところのある部分などを、体験を通して気づかせ、成長させるためには、本人が希望しない部署が一番適所だったりもする。
その不利と思われるところで、その社員はどんな風に工夫し、やり続けるのかを、会社は見ている。
もちろんその域にない人には最初からそんなことはしない。
したがって君は有望だと思われている証拠だともいえる。
ここで腐るもよし、チャンスだと奮起するもよし、ご自由にどうぞ、ということだ。
周りは黙って観察するのみ。
しかし、そういうチャンスに対してチャレンジしていくのなら、君があいキャンでチャレンジしてきたように、自分にも周りにも何かを与えることになるだろう。
そうするのかどうかは、いつだって君自身に選択権がある。
そういう風に人生は用意されている。
いずれ会社のリーダーとなるべき人間なら、あらゆる部署をこなせて初めて後輩の面倒が見れるのではないのかな?
「今」が大切なのは、それが「未来」を作るからだ。
「今」腐りながらやるのであれば、間違いなく腐った「未来」が作られる。
君はどんな未来がほしい?
どんなことでも喜んで感謝で行えるのなら、喜びと感謝の未来が作られるということに他ならないと思うのだが・・ 』
少々丁寧に書きすぎたか、と思いながらも、いやこの余分目の一言が理解を促進するかもしれないと思い直し、だけど数年間に渡るこのメンバーとのコミュニケーションの成果のおかげで、ある意味こんな刺激的なことも書ける喜びも少しは味わいました。
さて、 半日後に帰ってきたメールの中身や如何に・・・
元メンバー ○○ ⇒ 私(マージン)
『ありがとうございますm(__)m
仕掛ける側の方に、そこまで言われないと気づけない私は、ほんとにまだまだ小娘ですね。。
ちなみに!
私は未来を腐らせません!
輝く未来を手にします!
這い上がって愛媛にかえってマージンを驚かせます!
ええ!そうですとも!
ほんとにありがとうございました!
なんだかがんばれそうです!
これからゆっくり、いろんなことに
気づいていけたらなぁとおもいます
明日のために今がんばりますね!! 』
というものでした。
「なんて単純なアホちゃんでしょう」 という見方もあるでしょう。
「あぁ、よかったねー」 という方もいらっしゃるかもしれません。
もう少し深読みして、「うっすらとビジョンが見えてきただけで気持ちって動くもんなんだ」 と感じた方もいるかも知れません。
「どうせまたすぐにいやになるんでしょっ、今だけのその気よね」 って言うのも居そうですよね。(笑)
何でもありだと思います。
でも、一緒にあいキャンをやって来たメンバーなら、少しは分かるのではないかと思います。
あらゆる場所で耳にしてきた言葉、 「誰のために、何のためにそれをやるのか?」
この元メンバーが少し思いだしたのは、そのことだったのではないでしょうか?
自分のためだけの事を考えているうちは、決して見えてこないこと。
自分以外の人のために考えたり、行動したりした時だけ現れてくる 「幸福」。
自分が好きなことかどうかより、会社にとって役に立つ人になるかどうか、同僚や後輩にとって役に立つ人になるかどうか、お客さんにとって役に立つ人になるかどうか。
そのことをほんの少し思い出すだけで、私たちはいつだって立ち直れるのです。
理論ではなく、理屈でもなく、
そら恐ろしいほどの時間と労力をかけた、輝ける 「体験」 をしてきたのですから。
だから、 思い出すだけでいいのです。
たとえまた忘れることがあったとしても。
「誰かのために」 動き出せばいいのです。
そうすればいつだって、すぐに、思い出しますよ。
あの子どもたちの奇跡の姿を。
あの時の笑顔を。
すべての心が歓喜した、幸福という 「状態」 を ・・・
そしてまた、その体験に背中を押してもらえるのです。
あなた自身の中にすでにある 「宝物」 の力によって・・
是非、這いあがってきた元メンバーの力強い姿に驚きつつ、ビールで乾杯したいものだと思います。
(当分先そうですが・・)