ホテルハイエース君の屋根に降る雨音がとても好きです。
標高1350mの外気は真冬の気温となったこの日の朝、シュラフに包まりながら、そのほんのりとした温もりが、そんなとても小さなことが幸せを感じさせてくれます。
完全に霧に覆われた世界の中で、6時頃から夕食の残りを利用して朝食。
その後、天狗荘ロビーでモーニングコーヒーなんぞいただいてから出発。
霧で視界10mほどの中を、猪伏の大トチへと。
駐車場について、雨支度。
登山道へと入っていきます。
実はここは知ってはいたけど初めて訪れた場所でありました。
さていかなる場所であったのか?
もはや歩き始めた時から感動しまくりの場所でありました。
森に行くのは雨に限ると思っている私としては、こんな日こそ最良の日なのですが、まさにドンピシャでした。
美しすぎます 。 この森 。
シルキーグリーンの妖精たちでいっぱいです。
また、数種の野鳥による混声合唱のステレオライブはこの世のものではありません。
しばしの間、二人とも言葉を忘れ、時間を忘れ、意識を忘れ、自我を忘れて、只森の中に魂が浮遊します。
夢幻世界でした。
この森は紛れもなく癒しの森です。
往復2時間の宇宙遊泳で出会った非常に多様な生物と、それをはぐくんできた環境は見事なものでした。
草木の種類の多さ、野鳥の種類の多さ、水の豊かさ、気の清澄度・・・
特別なひと時でした。
立ち止まり、耳を澄ませ、目が潤い、心が満たされるものだから、中々前へ進めません。
人間という名の生き物には、人っ子一人出会いませんでしたが、教えたくないような教えたいようなそんな感じです。
守らなければいけない大切な森であることに間違いはありません。
この森がもし万一消えるようなことがあれば、 間違いなく人間も消え去るでしょうね。
体の中身が入れ替わったような気持ちのまま、その場を後にし、向かった先は大野ヶ原の牧場。
濃い霧にすっぽりと包まれたこの場所で、濃厚で甘い原乳をいただいて、遠くを見つめるヤギに癒され、次に向かうは6万株のツツジが見ごろの冨士山(トミスヤマ)。
大洲の町並みを見下ろしながらのツツジ路散策。
徐々にシャバへの順応性を高めていくコースです。(笑)
ここもお見事でした。
二日間、こんな過ごし方で特別リッチな気分に、というお手本でした。
本当にリッチだと思いますよ。 お金はほとんど使いませんが・・
こんな風に自然に心と体が溶け合う体験こそ、至上の喜びだと思うんですけどねえ。。
ありがとうございました、 神々しいまでの存在さんたち。
次にお会いするのは、夏かなぁ・・・ 。