良質な睡眠は人生をワープする。
昨日まあまあ動き疲れているばすだろうに、疲れらしきものを何も感じることなく、日の出前の5時半前にはすっきりと目覚めることができました。
外を見ると、太陽の生命エネルギーが静かに近づいている気配に包まれています。
快晴の予感。
そそくさと顔を洗い、2階の部屋を出て、階段を歩いて8階トップへ。
まったくもって表現に困るほど美しい色に迎えていただきます。
早朝の潮風に撫でられながら、余りの気持ちよさに身動きできないまま、日の出の瞬間をたたずんで待ちます。
そして、 一瞬にして一筋の光線が眉間を射抜いたと思った時には、もうすでに太陽は悠々とした膨張感をもって、その存在感を際立たせ始めます。
水平線に雲一つない、完璧な日の出でありました。
少しの間見とれた後、二礼二拍手一礼をもって感謝奉納させていただき、この日の始まりとさせていただきました。
そしてその余韻に浸っていると、みっちゃんが温泉の薪をひとくべした後現れます。
いつもの儀式の始まりです。
彼は雨の日以外、この屋上でヨガを一時間ばかし行うことを日課としており、そのことも彼の心と体の健全性に寄与していることは明らかでしょう。
この日は私にも教えてくれることになり、いつものペースを乱して申し訳ないと思いながらも興味津々で教えていただきました。
バスケットボールで鍛え上げた肉体の見事さ+ヨガで身につけたのか柔軟性もバランスも見事でした。
私はついていけません。(笑)
それでも一通りご一緒させていただいた後、彼は太陽に向かい、彼流の感謝奉納を行うのでした。
その言葉とは、
「ありがとうございます。ありがとうございます」
「ごめんなさい。ごめんなさい」
「ゆるしてください。ゆるしてください」
「あいしてます。あいしてます」
昨日一日を振り返りながら、家族や友人知人を思い浮かべながらお礼を言い、悪いことをしたと思うことを詫び、許しを請い、愛を伝える。
私はかなり衝撃を受けてしまいました。
一日というくくりの中で、きちんとこれらのことに向かい合い、振り返り、今日という日に改善を誓う。
この行為を毎日続けている。
みっちゃんのブログで知っているつもりでしたが、この行為を一緒に体験してみて、あまりのすごさとすばらしさに言葉を失ってしまいました。
目の前の太平洋の、東の方角から毎日昇る太陽とともに、緑あふれる裏山の鳥たちのさえずりとともに、風に乗って運ばれてくる潮の香とともに、この行為を続けていく神聖さとは・・
みっちゃんはいったいどこまで大きくなっていくことでしょう?
私なんぞ、許してくださいなんて言ったことあるんかいな? 愛してますなんて言ったことあるんかいな?
なんとかかんとか、ありがとうとごめんなさいは言った記憶はあるのだけど・・ (恥)
朝一番にてやられました。 が、 少しずつ意識してみようと思います。 少しずつ。
ああ~ 、 きもちいい 。
これも海癒なんだな~ 。
贅沢な話、朝から極上の余韻を引きずりながら向かった先は温泉ロビー。
ここで朝食です。
海癒の食事は決して世間でいう高級品を並べたものではありませんが、本当の意味で高級品はあります。
この日朝一のスムージーは、採りたてそのままのイチジクなどの果物やヨーグルトを使った極上品。
私も毎朝スムージーから始まりますが、さすがにこの鮮度と味はすごかった。
その時その時の味で楽しませてくれます。
しかも他の滞在者さんもこの時間に訪れてきますので、自然に昨日の話の続きも始まったりして味わいに深みが増してくるわけで、一人で来ている私ですが、どう考えても寂しさや孤独感のかけらも感じることはありません。
このことだけでも本当はすごいことなんですが、妙に意識させず、自然体でこの環境を作り出しているみっちゃんを、さすがというほかありますまい。
冗談抜きで、お世辞抜きで、こんなにホッとしてくつろげるロビーを経験したことがないのですから。
ほんとに私はしばらくそこから動く気がしませんでしたから。
かなりそこにいました。。
今年の私のテーマ、「休む」というビジョンにぴったりです。 海癒。
そしてそれぞれに今日の予定へと散らばっていく皆を見送ってから、私も動き出します。
まずは裏山山頂へのハイキング、ちょっとした山ですが原生林の様相です。 セミとコオロギと鳥が同時に泣いています。(笑)
取って返して、崖を降りてから大岐海岸往復。 サーファーたちの夏色に秋の気配を忘れます。
昼食を食べにバイクで外出。 お目当ての店を発見できずに道の駅でカツカレーうどん。
それから小学生の時以来という名所「竜串」へ。
当時はここは東京かというくらいに人で湧いておりましたが、今や歩いているのは私だけ。 寂しくも複雑な気持ちのまま、かつて全国トップクラスの名勝地を後にするのでありました。
海癒に帰りつき、部屋に戻ろうとしたその時、ちゃあみとよしこちゃんからお声がかかります。
「川へ一緒にいきませんか~」
行きたかった私は一つ返事で、行きま~す。
ちゃあみの車に乗せてもらい、四万十市のかよちゃんも含めて4人でいざ出陣。
この出陣というのは、決して大げさではなく、よしこちゃんが入念に選んだえび鉄砲を携えての狩猟の幕開けであったわけでした。
川は透明感にあふれていましたが、さすがに黒潮と比べれば、だいぶ冷たい世界です。
その川に、ウェットスーツに身を包み、水中眼鏡とシュノーケルとえび鉄砲で武装したおどろおどろしい恰好のまま土左衛門のごとく水面にじっと浮いているのです。
そして水底を、おそらくは眼光鋭く睨みをきかせて、えびちゃんが目の前に現れるのをじっと待っているのです。
そして、安心しきったえびちゃんがひょっこり石から出てきた瞬間、 よしこちゃんのえび鉄砲からモリが発射されるという具合なのです。
あな恐ろしや。。 (笑)
この川、素晴らしくきれいな水なのですが、本当に冷たいです。
いくらウェットスーツを着ていても、10分も浮いていればかれこれ体は冷え、20分だと震えが止まらなくなると思います。
したがって、冷たいのに弱いちゃあみいとかよちゃんは、川のお散歩がメインで、基本もぐったり浮いたりはほとんどしないのですが、よしこちゃんは違いました。
行く前にえび鉄砲の良しあしをかれこれ時間をかけて物色していたことからも、いかにこの時を心待ちにしていたのかがわかります。
そして、 やっぱりすごかった。
彼女、最初から最後までの小一時間ほど浮きっぱなしでしたから・・
私も耐性ある方ですけど、20分くらいから体が震えてき初め、内心「ヤバッ」でしたから・・
しかもこのおねえさん、一人でほとんど仕留めましたから・・
大阪のおねえさんは、 こわい 。
じゃなくって、 たくましい 。
日本の男がか弱くなっても大丈夫。 よしこちゃんがいます。 たぶんいっぱいよしこちゃんがいます。(爆)
てな感じで狩猟の旅は終わりをつげ、海癒に取って返し、そのまま海へ。
あぁ~ 、 いい湯加減です~ 。 っていうくらいホンマにぬくい。
海の散歩を小一時間で生き返りました。
で、またまたそのまま海癒温泉へ。
完全復活です。
そして夕食。
本日は宮崎で街づくりのお仕事をされているりょうちゃん家族との食事会。
ここでも昨夜のごとく、初対面アットホームプロジェクトが起動し、和気あいあいと幸せなご飯を頂くことができました。
昨夜もそうなのですが、海癒では食事の後の片づけは主体的に各自が協力しながら行われます。
もちろん強制などはどこにもないのですが、みっちゃん家族のみで運営していることを知っている滞在者さんは、我が事としてこの事実を受け止め、本当に自然にお手伝いが始まります。
全員が、ということではありませんし、それを求めているわけでもないのですが、そんなモードが伝染し、なんか自然にみんなでおうちのお手伝い状態になってしまうようなのです。
これってすごいですよ。 だってホントに自分たちのおうちのような気持ちになってきますから。 実に立派な協働作業ですから。
ホントに仲間意識が育っていきますから。 どんどん、あいあいキャンプをやってるような気持になってきますから。(笑)
こんな風に海癒は、ここを訪れた人々を、本人たちに自覚がなくても、まことに自然に仲良くなるように、つながるようなシステムが存在しているんです。
私はこれを、あいあいキャンプの中で、意識的に環境として作ってきましたからよくわかります。
でも、これを宿泊施設の中で、お客さんと作り上げてしまうみっちゃん家族とは・・・
やっぱ宇宙人でしょ。
だいたい幡多地区は変わった人が多いのよね。(笑) もっとも好きな人も多いということだけど。
まあこの海癒にやってくるお客さんも含めて、変態変人と世間では言われてる人が多いような気がするなぁ。 私以外。
そんな感想を胸にしまいつつ、食事の後、お客さんがこの日海癒で作ったスイーツと、みっちゃんが入れてくれたコーヒーをいただきながら、2日目とは思えない充実感あふれるコミュニティーに大満足するのでありました。
この日も天使たちの巣箱205号室にて、幸せな眠りに落ちたのは言うまでもありません。