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実践からの哲学
2018年4月5日 | 雑記

先の冬季オリンピックにて、感動的な言葉のいくつかと出会わさせていただいたが、その一人、小平奈緒さんの記事が出ていたのでご紹介。

自らを遠回りな人生だと語る彼女の言葉から、とても大切なものを垣間見ることができる。

 

”   31歳という歳での頂点について、「常に自分を高め、最高のパフォーマンスを追い求めていくものだから、どこがピークなのかという基準はなく、高みを目指しているから今も現役である」

高校と大学の卒業時には、実業団からの誘いを断り、信州大学の監督の下で競技を続ける道を選んだことは、「実業団は収入もあり魅力的だが、そうした枠では自分は成長できないと思い、何年後かの自分を想像して、伸び続けられるかを考えた。 スケート以外の人との出会いや経験を通して、人間としての幅を広げたいとの思いもあった。

「遠回りとは自分で進む道を選択してきたということ。 周囲に流されない分、逆行しているところもある。 その時々の流れや人から与えられた道に、何となく体がいってしまいがちですが、私は心の芯にあるものに忠実に従ってきたつもり」

 

過去の五輪は5位が最高だったが今回の金メダルについて、「技術面の向上もありますが、勝ちたいという強い欲が消えていた。 スタートラインに立った時、周囲の出来事や他の選手のタイムに左右されない心の持ちように、気づかされた。 不安や重圧を背負うのではなく、受け入れられる勇気みたいなものが、みなぎっていた。 すべて包み込んだらエネルギーになるという心境だった」

 

「オランダ留学中、できた子どもをコーチや親が褒めて、自信を持たせていた姿を目の当たりにしたとき、成績が出なくて世間から注目されなくなっても、私のことを見てくれている家族や監督、職場のみなさんの存在に気付かされた」

「ソチ五輪の時は、結果が出なかったらみんなが離れていく気がして、結果を出したいという欲がすごく出てしまっていた。 でも平昌はたとえ負けても身近な誰かが必ず見てくれると思えた。 欲が消えると、人の喜びを自分のことのように素直に受け止められるようになり、人の頑張りを見ても、自分も頑張ろうと変換できるようになった」

 

「金メダルは名誉だけど、どういう人生を生きていくかが大事」

「ガンジーの言葉に『明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ』がありますが、こうした言葉に出会うと、自分の中に種をまかれたようです。 自分で解釈し、行動に移して、その種を成長させることにも楽しみを感じています」

 

「毎日の練習で誰から何を言われ、どう感じ、何を発見したかを書き残している。 いわば小平奈緒の技術解説書。 技術討論会では、先シーズンと先々シーズンの滑りをまとめて発表します。 技術の言語化は、自己観察することにもつながります」

 

「いつか競技人生が終わったとき、指導者として自分の言葉で子どもたちに教えたい。 置物みたいな言葉じゃなくて動きのある言葉で、心の中でまた違った動きをして、子どもたちの考え方が広がるきっかけになればいいな」

 

たまには近道を歩いてみたいと思いませんかの問いには、

「自分が選んだ道を歩んできたからこそ、ゆっくりだけど着実に自分の成長を自分自身で確かめてこられました。 高校生ぐらいだったら揺れ動いていたかもしれませんけど。 今はもう、いいかな」 ”

 

 

 

 

私は彼女のこれらの言葉を聞いて、鉄人ならぬ「哲人」だと思えてならなかった。

しかも脳内だけで完結している哲人ではなく、実践したことのみから生まれてくる体験の言葉であるから、響き方が違う。

恐らくはアスリートに限らず、子どもから老人まで、とても幅広い人々の心に残る言葉になったであろうと推察する。

 

こういう感覚の人が少しずつ増えているような気はする。

今の日本の中に、これからの日本を救うべく、子どもも含めて、新たなる人たちが生まれ育ってきているようにも思う。

決して派手ではなくとも、そういった人たちを感じる機会がある。

 

従来型の価値観から劇的に変化しうる世界を、

静かに楽しく導いてくれる人たちの中の一人なのだろうなと、

しみじみ思えた時でもあった。

 

素敵な女性である。

 

 

 

 

 

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