あいキャン続きですが、これもご縁のタイミング。
前ブログにご紹介させていただきました今回のあいキャン卒業式の後、考えていたこと。
本当にうちのメンバーはものすごい個性派揃いだなあ と思った次第。 正直皆さんびっくりすると思いますよ。
あんたどこの星から来たの? の人や、 あんた生きてる? の人や、 あんたなんていう種類の生物? の人や、 あんた日本人のくせに日本語わからへんの? の人や、 あんたここへ何しに来たん? の人や ・・・・
ようもこがあに変種ぎり集まったのう っていう世界ですから。
正直、年に83回くらい、お前刺身にして食うたろかっ ていう気になりますもん。
そんな人たち30名と毎年やってるお前が一番変態やろっ て? 今誰が言うたん?
ふん、 まあええわ。 半分くらい当たっとるけんな。
いやいやいや、 そがあなことはどうでもええ。 言いたいことは実はこのバラバラな個性派が集まることが大事やっ ちゅうことやねん。 これが粒のそろった人間だけで構成されますと、一見居心地良さそうに感じても、恐ろしいくらいすぐに飽きてしまうもんなんです。 ところがうちのような雑多というか、動物園というか、化け物小屋というか、 のような集団は、確かにめんどい人間関係はあるし、お互い理解し合うのにえらい時間がかかったり、反発が続いたりと、いいことは少ないように思えるのですが、 ところがもう一面の見方をすれば、全く飽きの来ない関係性が持続していたり、 ということでもあるのです。
夫婦でも似たもの同士は飽きて長続きしない傾向があり、 違いの明確なもの同士は長く続いたりする傾向があることも指摘されてもいます。
しかしそこはあくまで目的のある団体、組織であります。 どこかで力を出し合い、助け合い、協力し合わなければ決して事業は成り立たないのです。 そのために有効な一つの手段というか、方向性を指し示すという意味でも、明確な趣旨目的、理念を用意している訳なのですが、若い身空はそんなことを当然理解してもいませんので、そんなことは全く無視してすぐに自分勝手な世界に没入していきます。
そして、 私のカミナリが爆発するのです。 まあちょいとそこいらのカミナリとは訳が違うようで、 「親にもこんなに怒られたことはない」、 「生まれて初めて叱られた」、 という声は当たり前。 中には、 「このおいさん狂ってる-、ギャー」 。 みたいなのもおります。 まあ超本気で怒りますし、叱りますから今の若者にとってはかなりやばいと思います。
でも何でもかんでも怒っているのではないですよ。 理念の道を外れ、我がもののためにやることに意識が流れているとき、 自分のやる気のなさ(声の小ささ、表情の暗さ、何も動かない等)を注意されても振り返らず、認めず、 同じことをくり返す輩に対してカカミナリを落とすわけです。
こんなに叱り続けてよくもまあ続けるメンバーがいるものだとある意味感心してしまうのですが、この叱りにももちろん意図はあります。
それをうちのメンバーはどうとらえているのかわかりませんが、おもしろい記事を思い出しました。
ドイツのサッカーチーム、ウォルフスブルクに所属する、サッカー日本代表主将も務めている長谷部 誠氏がインタビューに答えたもので、 「チーム監督のマガト氏は選手とのコミュニケーションを全然とらない。 何を考えているんだか、全くわからない。 口が悪いし、怒るし、けなされる。 ほんとに居心地を悪くしてくれる。 でも、 だからこそ、新しい物を見つけられる。 危機感も与えてくれる。 だから、彼から得られるものは大きいんだと思う」
という記事です。
いや決して自分を擁護するための引用ではないですよ。 記事は続きます。
” ・・その後の彼の起用法も一筋縄には行かない。 本来のポジションではない右サイドバックで起用される。 やりたいポジションの右MFには、もともと右DFだった選手が配置されているから複雑だ。 開幕前の合宿で長谷部は左右のMFに取り組んでいた。 しかしリーグ開幕直前のカップ戦では攻撃的MFで起用され、いざリーグが始まると右DFだった。 それぞれの采配に説明は一切なかった。
しかし、だからできなかった、は許されない。 自分が出番を失うだけだ。 逆に自分で考えていいプレーをすれば、監督の信頼は厚くなり、新しい境地も開ける。 その創造と発見が向上心をさらに刺激する。 困難が成長の糧なのだ ・・・・・
事実それからの長谷部選手は自分の想像以上に成長を遂げる。 以前なら気後れしてしまったかもしれないフランス代表とも、今なら負ける気がしないという。 (2011年9月) ”
それぞれの役割には意味がある。 そして明確な意図を持ってして指導者は仕掛けているのです。 その目的の達成のために。
そして、その目的の達成のためにはメンバーの成長が必要なのです。 だからこそ、仕掛けているのです。
いつの日か、君たちが指導者となる時、 そのことが否応なしに少しは理解できるはずです。
そのときのために、 今の役割に対して、本気でチャレンジしませんか?
長谷部選手はこうも言っています。
「最近はサッカーというよりも、生き方を学んでいる気がする。 真っ正面から取り組んで、 自分で考えて、 答えを手にすることに価値がある。 すべてがうまくいくわけじゃない。 でも真っ正面から取り組めば、うまく行かないときでも学ぶことは多い」