昨日の文化の日はかみさんの誕生日でもある。 私は10月10日の体育の日の生まれなので夫婦そろって「おめでたい」ということになる。
何がめでたいか? そりゃああなた、 脳みそに決まってまんがな・・ 。
というわけではないのだが、 それにふさわしい祝日を過ごさせていただきました。
この日はseedのお客さんでもある、伊須裕巳フラメンコスクール「レアル・アカデミア・ラ・シージャ」http://la-silla.net/ の第3回発表会に出かけてみた。
今回会社で協賛させていただいていることもあり、seed以外の場所で初めて見るフラメンコというわけである。 そして、 驚いてしまった。。
このスクールは八幡浜にもスクールがあるので、今回初めて合同での発表会ということでした。 総勢33名の生徒さんがそれぞれの表現を披露していくわけですが、何が一番驚いたか?
八幡浜校には男の生徒さんが8名いらっしゃる。 しかも、 全員が「おっさん」。 50歳前後でしょう。 見事なおっさんです。 しかし、 しかしそのバリッとした衣装で統一されたおっさんたちはものすごい緊張感にあふれた、 そら恐ろしいような顔立ちで全員が舞台に揃いました。 そして歌が始まります。 踊っています。 全員の表情にひとかけらの余裕もありません。 生きるか死ぬかの世界です。 これが男の顔です。 これこそが男の顔です。
あぁー、 いい顔です。 なんてカッコイイんでしょう! すごいです。 おっさんたち・・
ものすごい緊張感に満ち満ちたおっさんたちのダンスは終わりました。 私は今までで一番の拍手喝さいをしました。 感動したからです。
技術は未熟です。 表情はある意味最悪です。 しかし、 しかし、 伝わるのです。
男ならではの素直さと正直さがてんこ盛りなのです。 だから伝わってくるのです。 一所懸命さが・・
だから、 確信するのです。 技術ではない、 感動は「一所懸命さ」に生まれてくるということを。
その証拠に私だけでなく、会場のほとんどの方が異常なくらいに拍手や声援を送っています。 後にも先にもこの日の一番大きな喝さいでした。 サイコーです。 八幡浜のおっさんたち。 何か町おこしにでも繋がるのではないかと始められたそうですが、その気持ちは地域を飛び越えてどこでも起こせる可能性を秘めてますよ。 大変勉強になりましたっ。 ありがとうー、おっさんたち。。
いや、 言っときますけどではそれ以外はなんだったの? とか言うことではないですよ。 この日のために伊須さんがスペインから来ていただいたギタリストのファン・ソトさんと、カンタオール(唄い手)のディエゴ・ゴメスさんは共にプロ中のプロ。 妥協を嫌う伊須さんらしい演出ですが、普通予算等でやらないでしょうね。 だって、生徒の発表会ですから・・ まあ、入場料は取ってますけど安い! 値打ちがわかる人には最高でしょうね。 実際中ホール満員状態でした。 お客さん大満足状態です。 唄とギターメチャメチャうまいです。 これだけ聞いていたい・・ ウソピョンゴメン・・ 。 まあほんとすごかった。
伊須さん、 ご苦労様でした。 素晴らしい発表会でした。 生徒さんたちにとっても本気の場所と時間になったことでしょう。 こういう「環境」を用意することの大切さを日ごろ意識している私にとっても改めて勉強になりました。
ありがとうございました。
さて、 興奮冷めやらぬうちに大街道の門前まつりの方まで移動し、献血ルームで献血した後は、私がチェックしておいた「おじいさんと草原の小学校」という映画です。 こういう映画は流行らないので大概大街道店でのみの上映です。
アフリカ大陸のケニアがイギリスの統治から独立していくその間に失われていくもの、守るもの、そして未来へと繋がるもの、そんなとても大切なことを国境や時代を超えて伝えようと、実在した人物の姿を借りながら一流の制作陣が映画化に立ちあがったものです。 主人公はギネスに登録されている84歳の小学生、マルゲ。 届いた1通の手紙を自分の力で読みたい一心で学校に行くことを決意するが、当然ながら障害が立ちはだかる。
大切なものを失い、また守ってきた主人公だからこそ言えることがある。 出来る事がある。 その姿は間違いなく魂を震わせるでしょう。
カメラワークも必要なところにだけ焦点を当て続ける大胆なもの。 ほんとにいい映画です。 あのよくわからんかみさんまでもが応えてましたから。
教育とは・・ と語る一介の大人であるのならば、 一度は見ておかねば・・ http://www.cinemasunshine.co.jp/theater/okaido/schedule/ (11月11日まで)
そんな文化の日でありました。