旅の途中ではございますが、気分転換をひとつ。(笑)
自分は言葉に違和感を抱いているという君は、見込みがある。言葉に疑いを抱かないような人間の書く文章なんてろくなもんじゃない。
田村隆一
という言葉から、鷲田清一氏が補足する。
言葉で輪郭をなぞらないとそれが存在することすらわからないのだけれど、言葉にしてしまうと何かを逸してしまった気がする。
何かが零れ落ちたような、あるいは逆に何か余計なものを抱え込んだような。
いつも過少か過剰。そんな不均衡というかちぐはぐが、言葉と感情のあいだにはある。
言葉しか「何か」を伝えようがないようなのだけれど、
言葉にしたとたんに、何かしらの違和感を感じてしまうという感覚は、同感である。
しかるに、日々垂れ流しのような言葉の洪水にさらされながら生きている今日の人間の何人が、
その「違和感」を感じながら生きているのだろう。
無責任な人間による、
無責任な言葉によって、
無責任な世界を作り続けているのか?
便利な言葉の羅列の世界に、
正しく、「違和感」を感じながら、
これからも生きていきたい。