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鹿島は地球
2013年10月21日 | ボランティア活動, 雑記

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10月19日 土曜日 10:00に北条鹿島に渡る。

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鹿による照葉樹被害の予防策としての外板施工ボランティアで小雨の中汗を流した後、「海とcafe」にて軽く一杯(?)やった後、愛媛大学農学部の二宮生夫先生による講義を受けました。 (主催・愛媛の海・山・川)

とても分かりやすい講義で、今まで釈然としなかった事柄もストンと腑に落ちるほどに感動いたしました。

こういう風にきちんと体系だてて説明ができることって、出来そうでできないんですよねー。  尊敬!

ということで、お裾わけです。

 

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『照葉樹林の豊かな鹿島を作る』  ~鹿島を考えることは、人類の未来を考えること~   愛媛大学農学部教授 二宮生夫

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”  地球上の陸地部分は全体の3割。  そのうちの3割が森林。  すなわち地球上の1割が森林。

森がない=水がないということ。  砂漠に植物は育たない。  植物が育つ環境は、水や適度な気温や土壌が必要だが、そのためのいい場所が地球上の1割しかないということ。  どういう所に森林がができるのかを知っておく必要がある。

砂浜に森林が無いのは水が浸みこむからだが、浸み込まないようになるには時間が必要。 これを森の時間と呼ぶ。(森林遷移)

当初溶岩に覆われていた地表は、約20年の歳月を経てクラックが生じる。 その隙間に、海に漂っていた藻類・蘚苔類が付着する。 それは海中よりも陸地の方が光が多く、光合成に必要な二酸化炭素も空気中の方が多いから。(生きやすい)

そうやって20年かけて陸地に上がり、死滅したものが風化した岩の粒と積み重なってくる。 そうして出来たものが「土」。

土ができると、そこに草本が根付く。(50年)

そして低木へと進化する。(100年)

木とは、光合成をおこなう重要な「葉」の部分と、より光を受けやすくするための高さを稼ぐ「幹」の部分とで構成されている。 (進化)

そして低木から森林先駆種と呼ばれる一代限りの木へと。 (松など、光があたりにくい下の部分では生育しない種類ゆえ一代とする) (200年)

そして光があたりにくい場所でも育つ森林極相種(照葉樹)へと入れ替わっていく。 (樫・椎など) (500年)

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松山城も築城当時は、伐採された山にまず松が生い茂っていった。 (松山城と呼ばれる所以)   そして照葉樹へと入れ替わって現在の姿へ。

 

森林極相種の森を人間が伐採し、田畑にしてしまうとまた草本からの森林遷移が始まろうとする。 これを二次遷移という。

二次遷移は、本来人間が起こすものであったが、現在は動物が引き起こす環境を人が作ってしまっている。(獣害によって草も木もなくなる)

 

農業とは、草や木を刈り取り遷移を初期でストップさせるもの。

牧畜業は、動物のえさとなる草原までは許すもの。

果樹は低木まで許し、

林業は森林づくりではあるのだが、自然に任せておくと500年かかる。 それを短縮するために過密植林が行われる。

 

農業と林業の違い  ~どちらでいくかにつなげたい~

比較    農       林

対象   小<人     大<人

時間    短       長

面積    小       広

場所    近       遠

環境   可変      不変

(可変とは水や肥料、温度管理〔ビニールハウス等〕などができるということ、すなわち林業とは環境不変型=生態系依存型の生業ということ)

土壌は、有機物と無機物で出来ている。

岩ー石ー砂ーねんどーシルト ・・ (粒子の大きさが違う)

だが、これらだけでは植物は育たない。

+有機物が必要。

砂や石や粘土と有機物が団粒構造をなし、その間に空間(保気・保水)を有する状態の物を「土」と呼ぶ。

農業は有機物をすき込まないと出来ない。

 

森林の機能・物質循環  ~炭素の循環を止めると死ぬ~

(命のつながりの図・相関図)

 

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この生物遺体こそが石化燃料(石油・石炭)であるが、動物の中の人間だけが、唯一生物遺体を燃やす(消費)。

ここで初めて地球生態系の森林の機能・物質循環バランスが壊れた。

これを地球温暖化という。

 

植物体を構成する元素として、酸素、二酸化炭素、水素、窒素、カリウム、カルシウム、マグネシウム等があるが、菌類や微生物の力を借りて可給態(水に溶ける状態)となったうえで、吸収される。

これを自己施肥といい、他から肥料をやらなくていいしくみのこと。

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森林の働きの中に、養分の濃縮・蓄積・供給がある。

そしてその養分は、河川や地中を通り海へと流れる。

それはプランクトンのえさとなり、漁業資源へとつながる。

海・漁業は山で成り立っている。

 

鹿島の森はそのほとんどがクスノキだが、その3割が獣害(鹿)により枯死に瀕している。 (数年後には伐採の可能性・稚樹も消失)

食うものと食われるものの関係としては、現在の鹿島はエサが少なく、鹿も減る傾向下にある。

本来のサイクルであれば、鹿が減ればエサが増えてくるのだが、鹿島モデルは共に無くなる可能性大。

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鹿島を地球とし、 鹿を人とし、 エサを食料としたならば、 私たちはいかなる考察の後、 いかなるビジョンを構築するのか?

鹿と人の違いは、医療や福祉といった思いやりの感情や精神に現れるかもしれないが、だからと言って何もしなければ結果は変わらないかも。

人間は、 愛を捨てるのか否か?  そしてその中でどう動くのか?

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植生遷移と土壌遷移、 農業型と林業型、 そして閉鎖系(移住)をポイントとして、市民の話し合いが必要。 (鹿捕獲管理・避妊手術・土壌改善・植樹・エサやりなどなど) ”

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基本的な知識を知り、自然をある程度理解した上で、市民が議論し、そして選択し、行動しなければ鹿島の森は消滅する。

方法論はいくつもあるが、それは市民が決めることだと二宮先生はおっしゃりたかったのだと思います。  (現在の市民意見は約半数が鹿島に鹿は必要)

先生は自論を排し、あくまでも最後の部分は市民にゆだねる思いやりを示し続けた。

だからこそ、 この日の3時間以上にわたる講義には意味があった。

全員がビックリするくらい集中していたし、真剣であった。

本気で何とかしようとする人しかここには来ていない。

そこにははっきりと 「希望」 が垣間見えた。

 

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