4月14日の日曜日はあいにくの空模様。
曇りのち雨の予報を契機に、露天風呂を目指すことにした。 (笑)
昼前に出発し、梼原町の三島神社にて感謝奉納をさせていただく。
その時は山の中ゆえか、すでに雨。
そのまま梼原川に沿って、傘をさしての散策。
自然の中を歩くだけで、本当に不思議なくらい気持ちがよくなる。
脳科学的にも、自然がもたらす効能が証明されてきたようであるが、詳細はまた今度。
そのまま梼原メインストリートの食堂でランチ。
よそで修行して、帰郷して開業した店主と、この街を語り合う。
こんなことがすこぶる幸せ。
満足した足で、激しくなった雨の中、傘を差しつつ梼原町歴史民俗資料館へ向かう。
ここも初めて訪れた場所ですが、感動しました。
この地域の、1100年の歴史をたどりながら町と人を知っていくことになるのですが、
こじんまりと、しかし丁寧でシンプルにまとめられた内容で、とても気に入りました。
このあたりから私は「梼原町」に、少し特別な何かを感じ始めていたのでした。
資料館で知った大昔の町長さんたちの志と、その継承の物語。
心意気が今にわたって受け継がれていると思わせる何かがあるような・・
そんな気持ちで最後に立ち寄った「雲の上の図書館」。
ここで私とかみさんは撃沈されることになったのでありました。。
梼原町は役場をはじめ、雲の上のホテルやギャラリーで、あの「隈研吾」氏に設計をお願いして、統一感を持たせた町づくりを意識してこられたようですが、そのことがこれほどまでに多くの観光客を呼び寄せることに寄与していくとは・・
その先見性やセンスに、ただ恐れ入るのでありました。
梼原の町に関する本、高知、森、自然、人、文化という具合に、地方を全面的に紹介しながら、世界につながる内容の本で埋め尽くされています。
しかもそれが、驚くべきセンスによりデザインされた建築物の中で、心底くつろいで楽しめる。
私は図書館に通う習慣は持ち合わせていませんでしたが、この街に住む人が心底うらやましくなりました。
ここでなら一日いても絶対に飽きない。
それどころか癒される。
読みたくなる本に出会いまくる。
何もしなくてもいい。
これが真に一流の設計者の仕事かと、感動感激が止まりませんでした。
しばらく呆然とした時間を楽しんだ後、再び雨の中を移動します。
お次は目的の露天風呂。
雲の上の温泉と名付けられたそれもまた・・・
天を仰いだ私に降りかかる雨を楽しみ、
首から下で温泉を楽しむ。
眼を水面に下ろせば、
天から舞い降りた小さな天使たちが、一面に喜びの余り飛び跳ね踊る。
時折、借景の山々と木々を仰ぎ見ながら、
ぬるめのお湯に40分以上いたでしょうか?
サウナで温めなおし、
また・・・
隈建築のすばらしさも感動に加担し、
この梼原での半日の時間が、
忘れえぬほどの「思い出」として刻み込まれたのでありました。
遠くない天国地の一つとして、
恐らく近いうちにまた来ます。
知れば知るほど味が出そうな「町」でした。
ぜひごゆっくりと「滞在」してみてください。