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くちびるに歌を持て 心に太陽を持て  ⑦

さて、従来型の経済世界からみればまったくの不況と言われる時代が本格的に始まった。 もはや大型消費は国内においては縮小せざるを得ないだろう。 順次様々な消費にも影響を及ぼしてくるだろう。 そしてこの不況は当たり前となるだろう。

しかし、考えてみればここまでの経済世界を作り上げる前はもっと何も無く、しかしある意味幸せに暮らしていた時代であった。 したがってこれから続く不況とは、別な見方で見るなら幸せへのリスタートかも知れない。

まあ、こんなことを書いているとまた田中はアホなことを言いよるわい、と言われるだろうが書いてやる。

これからの十年をかけて先進諸国の中から昔とも違う、今とも違う、新しい資本主義なり、生活なりが始まってくるだろう。   新たな心の時代が ・・  小檜山さんが見ているような心の時代が ・・

それを思い出すための準備期間に過ぎないと思う。

 

光る汗    小檜山 博    (理念と経営 特集記事より)

『乗り物で高齢者や体の悪い人に席をゆずるかどうかで、その国の民度がわかると言われる。 調べてみるとアメリカ人は51%、イギリス人は63%もの人が困っている人に席をゆずるというのに、なんと日本人はたったの19%しか席をゆずらない。

ある夕方の通勤時間、ぼくは札幌の地下鉄のホームで電車を待っていた。 ぼくが並んでいる列の前から六人目に、少し腰の曲がった八十歳くらいの小柄な女性が、両手に大きな紙袋を下げて並んでいた。 ときどきよろけては、しゃがんで休む。 そのすぐ後ろに中学生くらいの二人の少女がいて、喋ったり笑ったりしている。 ぼくは列の一番後ろだ。

やがて入ってきた電車は満員のうえ降りた客が少なく、窓から見える空席は一つ二つしかない。 客が乗りはじめ、お年寄りの女性の後ろにいた少女の一人がいきなり前のお年寄りを押しのけ、小走りに車内へ入っていくと人々の間をすり抜けて一つだけあいていた席へ座った。

思わずぼくは舌打ちした。 みっともないことをする女の子だ、と声に出そうになった。 お年寄りの女性はよろけながらドアを入るとすぐ、荷を床へ置いてしゃがみ込んでしまった。

席をとった少女が笑い顔で、後から乗った少女に手を振る。 すると後から乗った少女が床にうずくまっているお年寄りに近寄り 「席ありますから」 と言って片手で彼女を抱き上げた。 さらにもう一方の手で二つの紙袋を持つと、乗客の間を縫って中へ進んだ。

先に席をとっていた少女が立ち上がり、そこへお年寄りの女性を座らせたのだった。 その足元へ紙袋を倒れないように置く。

それから少女たちは、礼を言っているお年寄りのほうを振り返りもせず、逃げるように走ってぼくが立っている連結器の近くへきてつり革につかまった。 顔が真っ赤だった。 その笑顔に浮いた汗がキラキラ光った。

ぼくは何か言いそうになって、やめた。 言葉ぐらいで彼女たちを讃えることなど、無理だと思った。』

 

 

 

 

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