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豊かな大人とは
2010年8月11日 | 雑記

おなじみ?の剣道形の加茂先生から聞かせていただいたお話はどれも貴重なものが多く、普段の私の生活の中では中々出会えない文献や、実際に剣の世界に係わり続けて一生を過ごされた剣聖と呼ばれた方々のお話などもご紹介してくれるので、本当に別の価値観の世界を身近に感じさせていただける大切な時間であります。 

今回ご紹介させていただくのはこんなお話。

加茂先生の持つ、剣道教士八段という「位」は前にも少し触れさせていただきましたが、最高段位でありますので、わかりやすく言いますと私などから見ますとまさに雲の上のお人、ということになります。

昔からこういう世界ではこの「位」というものをとても大切に扱ってきた伝統がございます。

これもわかりやすく説明するなら、初段や二段くらいのぺーぺーが八段の人に稽古をつけてもらうことなどありえない話だということです。  せいぜいその前後の段位者同士での稽古を積み重ね、少しずつ精進していく。 そこに至るまで数十年という年月が当たり前のように流れていく。 それでもあきらめず、毎日の鍛錬、練習、生き方を磨き続けた挙句の挙句に八段という「位」を授かれる。

すなわち、試合をしてたまたま勝ったから段位がもらえるのではなく、たとえ勝ったとしてもそんな小手先で勝ったことなどはじめから意味がないことを承知の上、用意されているシステムと言っていいのではないでしょうか。

それどころか、この「位」という概念は、自らの意思で辛いことや、苦しいことや、しんどいこと等々をきちんと体験、経験できたという、そしてそのことをどれだけ長く続けてこられたかを表してくれるバロメーターのようなものではないでしょうか?  従ってその「位」が高い人ほど多くの困難に立会い、多くの悩みや葛藤を潜り抜けてきたのではないかと思えるのです。  単に強い、弱いの概念でははかり知ることができない豊かさを持っていると思えるのです。

 

では、それはどのようなものなのでしょう?

加茂先生が先日お話くださった中に・・・  中央の剣に係わる大会などに行ったり呼ばれたりした時によく聞かれることがあるそうです。

「先生は70歳まで続けてこられて今まで苦しくなかったですか? 辛くなかったですか?」

先生は答えたそうです。

「楽しいですよー。」  「わたしは段位に係わらずどなたでもお相手いたしますが、その時にひとつだけ注意することがあります。 それはその人より少しだけ上の剣道をするのです。 二段相手なら三段くらい、五段相手なら六段くらい、初心者なら一級くらいという風にです。  昔のやり方は全力で相手を叩き潰しにかかりましたけど、それを続けても楽しくないのです。  そして相手も恐ろしくありこそすれ決して楽しくはないでしょう。  しかし、相手より少しだけ上の剣道をすれば相手はもう少し頑張れば勝てるかもしれないと思うのです。 自分の今の力と近い相手だと恐れる気持ちがなくなるのです。 やってみよう、やれるかもしれないと思うようになるのです。  そうなると少し楽しくなり一生懸命練習します。 その打ち込む姿を見て私も楽しくなる。 だからわたしはもうずっと楽しいですよ。」

 

どうでしょう?  自分を高めるために人よりもはるかに多くの苦労なり、体験なりを積み重ねたあげくに授かった「位」を、あらゆる人の楽しみのために、自由自在に自分の「位」を操りながら自分も楽しむ人。   高みから見下ろすための「位」ではなく、どんなポジションの人にも寄り添うがために「位」を使う人。

どうです、素晴らしい大人がいるでしょう?  誇りに思います。  稽古は厳しいので今も時々ビビリますけど、でも本当に素晴らしい人なのです。 生き方も、考え方も、その立ち姿でさえも惚れ惚れするほど素晴らしいのです。 

こんな大人と一緒にいられる幸せ、  大事にしたいと思います。

 

 (注・先生のお話は実際はかなりの想像力と集中力、ある程度の知識がなければこうは聞こえてきません。 ほんとはソートー簡略にしゃべりますので注意が必要です。 ここは私なりの翻訳をご紹介させていただいております。  違ってないと思うんだけどなー、まあ先生ブログなんて見ないからまあいいっか。。)

 

 

 

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