本日のお昼頃、これまた奇跡のような出来事がありました。
何年か前に「はーと・ねっと・くらぶ」に所属していたメンバーから会社に電話がありました。 するとそのメンバーはいきなり私に対してお詫びを言うのです。 「自分が所属していたときにとても中途半端なことをしてしまったこと、そのために私をはじめその時のメンバーやキャンパー保護者に対してもご迷惑をおかけしたこと、そのことが自分は気になっていたくせに素直な気持ちを表現しなかったこと、そのことをどうしても伝えたかったこと、そして自分はこれからどういう人間であり続けるかの決意を正々堂々と述べられた。
そのメンバーは泣いていた。 しかもボロボロに泣いていた。 それほど大きな勇気を必要としたのだろう。 それほど大きな重荷になっていたのだろう。 それほど心を占領していたのだろう。
少し、私にもわかる。
私はしばらくして答えた。
「ありがとう。 今の気づきと行動は素晴らしいね。 私が君の年の時では考えられない。 それほど深く考え続けたということだなぁ、 何も問題はないよ、 ありがとう」 そういうと受話器の向こうからとめどのない嗚咽が聞こえてきた。 長い間固まっていたものが、怒涛と化した魂によって崩され流される様を見た気がした。
これまでの時間はこのメンバーにとっては恐ろしく長い時間であったかも知れない。 がしかし、それと同時に一生かかっても出来ないことを成し遂げた短い時間だったともいえる。 それほど価値のあることだと素直に思えた。 なぜなら私はまだこのメンバーがした行為を、多くの人に対してし切れていないから。
かつてかかわった、そして今かかわっているいろんなメンバーがいろんなところで、いろんな思いの中で生きている。 過去という区切りはどこにもなく、永遠の今と永遠に結びついている。
そのことを思う。
いつだって気づける、 いつだって言える、 いつだって動ける、 いつだって変われる、 どんなにボロボロだろうが、 どんなにみじめだろうが、 どんなに孤独だろうが、 生きてさえいれば ・・・