来月剣道歴57年目を迎える70歳の我が師匠、加茂 功教士八段の本日のお言葉。
「56年間同じことの繰り返しです。 毎朝稽古に行くこと、稽古の順番、練習の内容、試合での緊張、結果に対する喜怒哀楽、 そんなことを繰り返し繰り返し56年です。 いやだと思うことも、好きだと思うことも、 繰り返しです。 でもここまで続けてこられたのはずっと、その都度その都度学びや気づきがあったからです。 奥が深いのです。 どこまで行っても学びがあります。 だから続けてこれたのです。 だからこれからも ・・・」
「昔、当時の大先生が言われました。 形はその時々の年齢のまま、ただ素直に一生懸命表現すればよい。 若いのに年寄りのまねをしすぎるより、若さ、未熟さをそのまま出しながら、一生懸命やることが次の年齢に正常に進める方法です。 そのことで初めて後輩に対してかけてやれる自然な言葉が生まれてくるのです」
もちろん例によって私の特注翻訳ですが、このような内容かと・・
先生の子供時代の寒稽古は剣道着を道場外の氷の張ったタライの水につけてから行ったそうです。
子供でも高段者に当たり前のように竹刀で本気でしばかれ、鼓膜も4回破れながら、それでも当たり前の世界で医者にもいかず、 「あーぁ、また破れた」 と言いながらまた稽古する日々であったそうです。
その人の言う56年間の繰り返しと、私たちが自分の尺度で思う繰り返しのいかに重みの違うことか ・・・
目の前にいてくださるこのお方は、
「いてくださって、ありがとうございます」